第2話


更新日時:2008/11/29


「ねね、折角だしバーベキューしよう!!!!」

巳姫の一言で、夕食はバーベキューに決まりました。
それぞれで、野菜を切ったり、お肉の処理をしたり、串に刺していったりします。

「お肉、肉肉、お肉肉〜♪」

巳姫の変な歌が響く中、私たちは野営とバーベキューの準備を始めました。
「巳姫・・・・・・うるさい。」
祁琉さんが、突っ込みました。
「ま〜ま〜、いいじゃない♪何か音があったほうが楽しいもん♪」
「そうだよ、祁琉にぃー。何事も楽しくいかないとね♪」
「確かに、その考えには賛成だが・・・その歌は洗脳されそうで嫌なんだよ。」
観月ちゃんがフォローを入れて、巳姫が調子に乗って、祁琉さんが、賛成と否定をしました。
正直私も祁琉さんの意見に賛成です・・・。
「巳姫・・・お願いだから、辞めて・・・・祁琉さんの言う通り洗脳されそうで嫌・・・。」
「流衣姉さんまで・・・・・Σ。」

「「「わはははははは。」」」

カイルさんまで一緒になって、大爆笑が起こりました。







ばち、ばち、ばち・・・・じゅう、じゅう、じゅう。
火の音と素材の焼ける音を聞きながら時間が過ぎていきます。
「寝床の準備できたぞ。」
「馬車の中整理して、場所作っておいたぞ。」
私達女性人に、料理の方を任せていた、祁琉さんとカイルさんが戻って来ました。
「遅いよ〜〜、もうお腹ぺこぺこ・・・・・。」
巳姫が文句を言います。
「待たせて、わりーな、結構汚れてたから、ちょい時間かかった。」
祁琉さんが巳姫に謝ります。
「まっ、そんな事より食べようぜ、そろそろ良いだろ。」
「そうだね、良い感じに焼けてるし、もう食べれると思うよ♪」
祁琉さんと観月ちゃんがいいました。
「そうね・・・もう大丈夫じゃないかしら♪」
私もお腹が減っていたので、早く食べたかったのは内緒です。
「それじゃ〜・・・・・・、頂きますかな?」
カイルさんの一言で皆揃って・・・・。

「「「「いただきまーーーーす。」」」」

「う〜〜ん、おいしい〜〜♪」
「そうだね♪コンヌースオオトカゲのお肉って結構おいしいんだね♪」
「そうね、下手に手を加えてない上に新鮮?だから、余計にかもしれないわね♪」 皆好評で、それぞれおいしいと感じながら、食べていきます。
「まー、コンヌースオオトカゲの肉は、結構高値で売買されているしな。」
「残った肉は干し肉にすれば保存も利くな。」
祁琉さんとカイルさんが、それぞれ説明します。
「そうなんだぁ〜、このお肉高いんだね♪」
巳姫が更に上機嫌になりました。




「ん〜〜♪お腹いっぱぁ〜〜い♪」
「おいしかったねぇ〜♪後が怖いけど・・・・。」
「ちょっと、食べ過ぎましたね・・・・。」
観月ちゃんの言う通り後がちょっと怖いです・・・・。
「気にする必要ないだろ、その分動くのだし、何よりコレくらいで、太るほど、筋肉ないわけでは無いのだから。」
「あ!!!、体重かぁ〜〜。」
祁琉さんがフォローを入れて、巳姫は漸く分かったようです。
「二人とも、スタイルも容姿もいいから大丈夫さ。」

「「あ、ありがとうございます。」」

カイルさんの一言に、私と観月ちゃんは赤くなりながら答えました。
「むぅ・・・・私は〜〜?可愛くないの??」
ちょっと、泣きそうになりながら巳姫がカイルさんに突っ込みます。
「そっ、そんな事ないよ、巳姫ちゃんもすごく可愛いよ。」
「でも・・・流衣姉さんも、観月姉さんも、綺麗だから・・・・。」
カイルさんがフォローを入れるけど、巳姫はまだ気になるみたいです。
「はははっ・・・大丈夫さ、巳姫も凄く可愛いぞ、それに、流衣や観月くらいの年齢になれば美人になる素質十分あるから、自信もて。」
祁琉さんが、巳姫の頭を撫でながらそんな事を言います。
「えへへ・・・・だったらいいな。」
巳姫が照れながら、答えます。

「天然ジゴロ・・・・・・。」

ボソっと観月ちゃんが祁琉さんをそう表現します。
「確かに、天然ジゴロだな。」
「祁琉にぃだから・・・・。」
「祁琉さんですし・・・・。」
「ナンデサ。」

「「「「あはははははは。」」」」

祁琉さんの、片言の突っ込みと同時に爆笑が起こりました。




「そうだ、折角のキャンプなんだし、姉さん達歌ってよ♪」
「お!いいな、折角だし、詩(うた)ってやれよ。」
「俺も、目の前で聞きたいな、それに実は、生で目の前で聞けるの楽しみにしてたんだ♪」
「仕方ないなぁ〜♪ちゃんと聞いててね♪」
巳姫の提案に祁琉さんもカイルさんも観月ちゃんも乗り気で、断れない雰囲気になりました。
「いいよね?流衣ちゃん♪」
「はい♪」
私も観月ちゃんと一緒に演奏するのは好きなので、喜んで賛成しました。
「それでは・・・・・・、んっんっ・・・・・。」
観月ちゃんが、喉を整えて・・・唄い始める。



「雲の隙間を差す光、世界を照らす♪」
「太陽の下で瞳を閉じて、全身に温もりを感じる♪」


観月ちゃんの詩(うた)が、私の演奏に合わせて、周りに広がっていきます。

「そっと、肩に触れる大きく、優しい手♪」
「振り向けばいつもの笑顔で貴方が微笑む♪」
「日常(いつも)の中で満足していた♪」
「ふと家の外にでて、草原を駆け抜ける♪」
「空を見上げながら、息を切らせて、どこまでも続く青の先♪」
「風が頬触れる、草葉が空を舞う♪」
「日向と葉の匂い嬉しくて、寝転んだ♪」
「微睡みに身を任せて夢を見る♪」
「君が隣にいる夢を見る♪」





「こんな感じでどうですか?」
観月ちゃんの詩(うた)と私の演奏が終わりました。
「わぁ〜♪やっぱり観月姉さんの詩(うた)素敵ぃ〜♪」
「流石だね・・・・感動したよ。観月さんの詩(うた)もそうだが、流衣さんの演奏もね。」
カイルさんも気に入ってくれたみたいで、私と観月ちゃんは顔を合わせて笑いあいました。
「さっ、もう夜も遅いし、そろそろ休もうか。火の番は俺がしてやる。皆休むといい。」
カイルさんの言葉で寝るための準備を私達は始めました。
「おっさんも一緒に休むといい、ずっと運転していて疲れているだろ?」
「まー、そうなのだが・・・いいのか??」
「構わん、途中で変わってくれればいい。」
祁琉さんの一言で、私達はそれぞれ、休むことになりました。




「巳姫、起きなさい、もう朝よ。」
「むにゃ〜・・・・もうちょっとぉ〜・・・・・、後12時間くらい・・・・。」
アフォな事を巳姫が言います。
「それじゃー、夜になるでしょ・・・・。」
「巳姫ちゃん、相変わらずだね♪。」
「手の平に魔力集めて、巳姫の頭に流し込めそうすりゃ起きるだろ・・・。」
祁琉さんが酷いこと言います。
「・・・・・・!!!!起きました!!!だから、あれだけは辞めてぇ〜〜〜。」
「起きたなら着替えて顔洗って歯磨け、もう直ぐ出発するぞ。」
「はぁ〜〜い♪」
巳姫が元気に返事をして、馬車を出て行きました。
その後巳姫が戻って、馬車に皆乗って・・・。
「出発するぞ!。」
カイルさんの言葉で馬車が動き出しました。
「ん〜・・・・流石に眠いな、ここ数日ろくに寝てないしな・・・・。」
「何かあれば起こすから、フィリアにつくまで寝てたら?兄さん。」
観月ちゃんの言葉に少し悩んだ風にしながら・・・・。
「そうするか・・・・・。何かあれば直ぐに起こせよ?」
「分かってるよ、おやすみなさい。」
「あぁ、お休み。」
祁琉さんはそう言って寝に入りました。
「祁琉にぃの寝顔可愛い♪」
巳姫がそんな事を言いました。




ガタンッ・・・・ガタンッ・・・・ガタンッ・・・・・。
「そろそろ着くぞー、兄ちゃん起こしてやりな。」
「もう、起きてる、おっさんの声で起きたよ。」
「結構寝てたな・・・・・、疲れたまっていたか・・・。」
「移動中ずっと火の番してたし、あまり寝てなかったから仕方ないよ兄さん。」
観月ちゃんが慰め?ました。
「どう、どう・・・・・。止まれぇ〜。」
カイルさんが、指示を出して、馬車を止めました。
「着いたぞ、四人ともー、忘れ物しないようにな。」

「「「「はーい。」」」」

「おし、それぞれ、荷物持って降りろ、直ぐに村に入るぞ。」
「は〜〜い♪」
巳姫の元気な声が響きました。
「それじゃー、カイルさんありがとうございました。」
「ありがとぉ〜〜〜♪」
「お世話になりました。」
「助かったよ、サンキュなオヤジ。」
それぞれが、それぞれでカイルさんにお礼を言って馬車から離れていきます。
「こっちも楽しい旅だったぞ。観月さんと流衣さんの演奏と詩も聴けたし良い旅だった。また使ってくれな。」
「その時はよろしく頼む。」
祁琉さんがそう言って締めました。
「うし、いくぞ、お前ら。」
「まずはどうするの?宿探す?」
巳姫が質問しました。
「いや、まずはカスタネアに謁見する、わざわざ梟を飛ばしたくらいだ用事あるのだろう。」
「は〜〜い♪カスタネア様元気かな?♪」
「元気だろ、族長としての悩みは尽きないだろうがね。」

「早くいこ♪祁琉にぃ♪」

巳姫が嬉しそうに祁琉さんの手を引っ張っていきます。
「巳姫ちゃん嬉しそうだね?流衣ちゃん♪」
「そうですね、やっぱり故郷ですから・・ね。」
私も観月ちゃんの言葉と巳姫の姿を見て、自然と顔が笑顔になります。
フィリアに近くまで来て、入り口に入ろうとした時・・・。
「・・・・・・・・・・チィッ」
祁琉さんの舌打ちが聞こえたと同時に・・・。
「お前ら後ろに飛べ!」
祁琉さんの言葉で私と観月ちゃんは、すぐさま後ろに飛びました。
サクッ・・・・サクッ・・・・。
私たちが飛んだと同時に今まで居た場所に、矢が刺さりました。
「くそっ・・・・・巳姫離れるなよ!」
「うっ・・・うん!」
そう言って祁琉さんに巳姫が掴まり、祁琉さんが巳姫を抱え、横に飛びました。
その直ぐ後に同じように矢が刺さり、次は祁琉さんに向かって矢が飛んで来ました。

「なっろっ!・・・・舐めんじゃねぇー!」

そのまま、片手で巳姫を抱え、空中で片手で剣を抜いて・・・。
カキンッ!カキンッ!・・・・矢を弾きました。

「誰だ?!出てきやがれ!」


その言葉と共に柱の影から、一人のエルフが現れ、それは金髪、青眼の、私たちと同じくらいの年齢の美しい女性でした・・・・・。







作者コメント:
なんか回を重ねるごとに話長くなってるような・・・・w
とりあえず、フィリアについて、新キャラ出現?!ですw
これ書いてるの午前2時半・・・・zzzzzz




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