第5話


更新日時:2009/09/07


タッタッタッタッ・・・・・・ッガキンッ!!!ヴォォンッ!!
「なんなんだ、この数は・・・!!」
「そうだねッ!!明らかにおかしいよッ!!」
「退いてくださいッ!!ファイアボルト!」
シッ・・・ズドンッ!!
「くっ・・・確かに、おかしいですね!」
「多すぎだよ〜・・・しかも、虫気持ち悪い〜。」
私達は、現れたロンガ遺跡の調査に来ました。
カスタネアさんが、おかしいと、言っていた通り、今までのロンガ遺跡では無いようです。
「これで・・・ラストー!!」・・ザシュッ!!・・ブシュゥゥゥ!!




「よし・・・一度ここで休憩をしよう。入ってから休み無しだからな。」
祁琉さんの一言で、私達は、休憩をいれることにしました。

「入ってから数時間立つし、腹ごしらえもしないとね♪」

観月ちゃんの一言で、キャンプファイアをたきながら簡単な食事の準備も始まりました。

「それに、しても・・・一体どう言う事でしょう?ロンガ遺跡はこんな、強力な魔物は居なかった筈ですけど・・・。」

私は思ったことをそのまま言いました。

「確かにな、これらは、記憶通りなら、各宝石矢で入った場合の魔物だ。」
「ん〜でもさ、でもさ、進入するときに、矢を捧げたよね?」
「だと、してもだ・・・、スレート系まで居やがるからな・・・。」
そうなのです、本来メイズ平原遺跡に出現する魔法生命体まで、居るのです。
「あいつら、硬いから嫌いなんだけど・・・。」
「そうだね・・・。」
「ですね・・・。」
観月ちゃんの言葉に、巳姫も、レヴィさんも、同意してました。

「俺にとっても同じだ・・・、石板殴るのと同じだからな・・・。」
「あはは・・・、虫や蛇は兎も角にしても、スレート系が、居ることが、エルフ兵達が行方不明になってる原因なのでしょうか?。」
「どうだろうな・・・確かに、強いが・・・その辺はカスタネアも言ってなかったな・・・、レヴィは、何か聞いていないか?」
「いえ、私は何も・・・そもそも、報告に戻る者が居らず、詳細は不明のままでしたから・・・。」
「それも、そうか・・・。にしても、カスタネアめ・・・何が「お前達なら、楽勝だろう。」だ!レヴィが居るから、助かってるが・・・正直、数がうざったいぞ・・・。」

確かに、レヴィさんのお陰でかなり、進行は楽ですが・・・何分、数が多い上に・・・マナも少なくなってきましたし・・・。

「祁琉さんの作ったマナポーションがあるからまだ持ちますけど・・・このままだと、面倒になるかもしれませんね。」
「まー、かなり、奥に進んでいるし、もうちょっとだとは思うんだけどな。一層とは違ってエルフ兵の遺体も少なくなってきてるからな。」
「確かに、そうですね、祁琉の言う通り大分奥に来てるとは思います。」
レヴィさんが、祁琉さんの言葉に同意しましたが・・何か違和感を感じました。

「あれ・・・・?兄さんとレヴィさん・・何時の間に名前で呼び合うように?」

観月ちゃんの言葉で漸く違和感に気付きました、確かにお互いに名前で呼び合っています。
「確かに、そうですね・・・?一体何時の間にうまいことやったんですか?祁琉さん。」
私と観月ちゃんで、祁琉さんとレヴィさんをからかうようににやにやしながら、言いました。

「なっ・・何を言ってるんですか?!別に貴方達の考えてるようなことは何もっ・・!」
「そんなに変か?目的が同じ仲間だし、敵対してるわけでもないのだから、おかしくはないだろ?」
レヴィさんは、慌てて、祁琉さんは、いつも通りに答えました。

「え〜、でもさ〜、兄さんは兎も角、レヴィさんは「あの人間!」とか言ってたのに、どう言う心境の変かなのかな?」
「で・・ですから、特に観月さんの考えてるような事は何も無くてですね・・・巳姫さんとかとも話しましたし・・・同行しろと言うカスタネア様の命令でもありますし・・・・・あの・・その・・・えっと・・・・。」

「ぷっ・・・くくくくくっ・・・・・・あははっ・・・あはっ・・・もうっ・・だめっ・・・。レヴィさん、可愛すぎだよぉ〜・・・。」
観月ちゃんが・・我慢の限界を迎えたようです。

「なっ?!またからかったんですね?!観月さん!!」
観月ちゃんはお腹を押さえながら、レヴィさんは羞恥意外に顔を赤くしながら、言い合っています。
「二人とも仲いいよねぇ〜、流石未来の義姉妹だね♪」

「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

私達は、巳姫の言葉に静かになりました。

「なっ?!巳姫!お前何を・・言ってっ?!」
「みっ・・巳姫さんっ?!」
祁琉さんとレヴィさんの二人は顔を赤くして、巳姫に言いました。

「ほえ?二人ってそうなるんじゃないの??」
巳姫がさも当然の様にいいました。

「はぁぁ〜〜・・・それは、しらんし、どうでもいい・・・。いい加減先に進むぞ。」
祁琉さんが顔を赤くしたまま、諦めたようにいいました。

「ちょっと、待ってください!どうでもいいとは、どう言うことですか?!私など取るに足らないとでも言うのですか?!」

「ちょっ・・そんな意味じゃねーしっ・・・つか、落ち着けよレヴィ!」

「・・・・あっ・・・・すいません・・つい・・・。」

「「くくくくっ・・ぷぷぷぷっ・・・・。」」

「二人とも、面白すぎだよっ・・・、あはっ・・あはははっ。」

「たしかに、祁琉さんがうろたえるの初めて見ましたねっ・・ぷっ・・くくくっ・・・。」

観月ちゃんと二人で、大笑いしました。





「でも、まー、兄さんにはレヴィさんくらいの人がいいとは思うよっv」
「・・・・・・・・・・っ。」
「はぁぁっ・・もう、それはいい・・先に進むぞ・・っ。」
その言葉に、レヴィさんは更に顔を赤く、祁琉さんは諦めたように言いました。
「そうですね、先に進みましょう。」







「さて・・・・・直ぐそこがボスの部屋なんだが・・・・・あれは・・・・。」
「そうですね・・・門番のつもりなんでしょうか?。」
もう直ぐに、ボスの部屋だと言うのに、大量のスレートが・・・・。
「私がやります、エルフ族に伝わる技、ミラージュミサイルを撃ち込みます。」
「そうか・・それがあるか・・・頼むよ、レヴィ。」
「お任せを・・・・行きます!」
シュッと言う音と共にスレートの真ん中に矢が突き刺さりました。
「皆暫く下がっておけ。」
祁琉さんの言葉に私達は、一旦下がりました。

「そろそろかな?我が身に眠りしマナよ・・・熱き力となりて、顕現せよ。」
祁琉さんの掌に、ファイアボルトが、現れました。
「流衣、お前もファイアボルトの準備を・・・合図と共に、一気に叩き込むぞ。」

「3・・・2・・・・1・・・・GO!」

ズドンッ・・ズドンッと言う音と共にすっかりと、腐食したスレートにファイアボルトが貫きました。

「巳姫、レヴィ、観月、一掃しろ!」
三人が、それぞれ、マグナムを打ち込み、吹き飛ばしました。

「てめーで、最後ッ!」

祁琉さんの一撃で、最後の一匹が倒れ、後は部屋の奥のボスだけになりました。

「おし・・・・入るぞ?皆、準備はいいな?」

「「「・・・・・・・・。」」」

コクンッ私達はそれぞれで頷きました。

ガチャ・・ぎっ・・ぎっ・・ぎっ・・ぎっ・・・
重い音を鳴らしながら部屋の扉が開き・・中にある存在がいました。

「また・・・ミレシアンか・・・何故訪れる・・・貴様等にはすぎた力だと言う事が分からぬのか・・・。」
中には黒い馬にまたがった騎士がいました。






「てめーを倒すのが俺らの仕事でね、恨みは無いが・・・倒させて貰う。」
「死んでいったエルフ達の仇、ここで討たせていただきます。」

「奢るな!ミレシアン共!降りかかる火の粉は払ってみせる!」

騎士が言葉と共に剣を抜き馬に跨ったまま駆け出しました。

「全員、散会!各戸判断でいけ!」

「「「「はい!」」」」

祁琉さんの言葉で私達は、それぞれ動き出し、戦闘開始となりました。

「はぁあっぁぁぁ・・・・!」
ガキンっ!走り抜ける騎士と祁琉さんの剣が交わり火花を散らします。

「「いっけぇぇぇぇぇ。」」
ズドンッ!シュッシュッ!ボフッ!
巳姫と観月ちゃんの弓がうなり、避けられ、はじかれはするものの、地面に当たり、砂塵を巻き上げます。

「我が身に眠りしマナよ・・・熱き力となりて、顕現せよ!ファイアボルト!」
私のファイアボルトが砂塵を書き分け騎士に向かっていきます。

「なめるなぁぁ!」
その言葉と共に、騎士の剣でファイアボルトは受け止められ、はじかれます。

「その首・・貰います。」
隙を突いて、レヴィさんの鋭い一撃が騎士の首を狙いますが、「甘い!」という言葉と共に、馬ごと身体を反転させて、自身の剣でレヴィさんを吹き飛ばしました。

「くっ・・きゃぁぁ。」

「「「レヴィさん?!」」」

「くっ・・・。大丈夫です。」
空中で身体を反転させて、地面を滑りながらも立ち上がりました。








「その程度の実力で、私を倒そうなど片腹痛いは!甘すぎるぞミレシアン共!」
全ての攻撃ははじかれ、避けられ、迫れば弾き飛ばされと、傷をつけることが出来ない相手・・その時、祁琉さんの言葉が響きました。

「甘いの・・てめーーだ!喰らいな、双剣刃!」
騎士の後ろから、剣閃が襲い掛かります。

「むっ!?なんだと?!」
ズドンっ!ザシュゥゥゥゥゥ・・。
騎士は馬を犠牲にして、祁琉さんの剣閃をさけ、地面に降り立ちました。

「もう一発!食らえや!」

「舐めるなぁぁ!」
剣を上に持ち上げたと思えば、そのまま振り下ろし、二本の剣閃を、同時に地面に叩きつき、ズドンッ!と音と砂塵を巻き上げながら防ぎました。

「今度こそ!」
いつの間にか0距離に迫っていた、レヴィさんの剣が、袈裟斬りに騎士を切り裂きます。

「ぐっ・・・ぬがぁぁぁぁぁぁ!」
痛みに耐えながらも、レヴィさんを殴り飛ばし、距離を取り、「死ねぇぇぇ!」という言葉と共に、高速で矢を放ちレヴィさんを貫こうとします。

「「「レヴィさん!」」」

「くっ・・・・よけられな・・・・・。」
私達は間に合わず、そのまま・・・矢は・・・ザシュッ!ザシュッ!っと貫きました。

「え・・・?なんで・・・?」

「くっ・・・・・。」

「「「祁琉さん!兄さん!祁琉にぃ!」」」

レヴィさんを庇い、祁琉さんの左胸と腹に矢が刺さっていました。

「祁琉、なんで・・・・なんで・・私を?!」

「仲・・・・間・・・だ・・ろ・・?たす・・ける・・のは・・・と・・うぜ・・ん。」

「愚かな・・・捨て置けば良いものを・・・庇うとは、なんと愚か・・・。」
騎士の言葉が響き、皆睨み付けました。

「俺の事は・・いい・・早く・・あいつ・・を・・・・。」
その言葉を最後に、祁琉さんは気を失ったみたいです。

「レヴィさん見せてください、私が!」
私はすぐさま駆け寄り、祁琉さんにヒールをかけます。

「くっ・・傷が深くて、簡単には・・・・。」
「姉さん・・・!早く!」
巳姫が叫びましたが、こればかりは・・・・。

「こちらは任せて早くあいつを!」
どくんっ・・・どくんっ・・どくんっ・・どくんっ・・・。

「なっ・・・なんだ?!この気配は・・・?!」

「許さない・・・・絶対に・・・許さない・・・。」
観月ちゃんの小さな声が聞こえました。距離や声の大きさを考えても届く距離では無いのに、なぜか聞こえ、不思議に思い、見てみると、観月ちゃんの足元から、闇が溢れてきています。

「絶対に、許さない・・・・貴方は・・・・絶対にッ!!」
顔を上げた観月ちゃんの目が光り、闇が一気に広がろうとしたところに、今度は私の隣から光がはじけました。

「また・・・守れない・・・まだ、私はこんなところにッ!」
レヴィさんの言葉と共に、光りがはじけ一瞬で騎士の後ろに移動しました。

「・・・・え?」
シュンッと言う音と共に観月ちゃんから溢れかけた闇は消え去りその後レヴィさんの言葉が響きました。






「これで・・・終わりです。」
その言葉と共に、ズドンッ!と言う音が鳴り、騎士の身体に風穴を開けました。

「フフフ・・・・フハハハハハ・・・まさか・・・この私が・・・・、だが、唯では死なぬ、その男は死ぬ、パラケラスカーズ。」
その言葉と共に倒れ、戦闘は私たちの勝利で終わりました。

「うぅ・・・・・。」
レヴィさんから溢れた光りが収まると共に、倒れました。
「レヴィさん?!良かった・・気を失ってるだけみたい・・。」
巳姫が駆け寄り、彼女の状態を調べます。

「流衣ちゃん!兄さんは?!」

「正直・・・危険です・・・それに・・この紋様は・・一体・・・・?」
駆け寄ってきた観月ちゃんに説明しながらも、ヒールをかけ続けます。

「巳姫ちゃん!レヴィちゃんを連れてきて!流衣ちゃん、直ぐに村に戻るよ!」
巳姫がレヴィさんをひっぱって私たちのところまで連れてきたと同時に・・・。

「カスタネアさんなら、何か知ってるかもしれないから、急ごう!」

「そうですね・・・それでは飛びます。」
私達は、翼を使って、フィリアまで一気に飛びました。

祁琉さん死なないでくださいね・・・・。

カスタネアさんなら、なんとかしてくれるという希望を持ちながら・・・・。






作者コメント:
ふう・・・・・・時間かかりすぎですね俺w
まー、日記にも書いてるように、試験だのなんだのあったので、多めに見てくださいね?
それでは六話で〜〜〜またノシシ。

挿絵コメント:
更新遅くなってすみません;実はこの原文自体は1か月近く前からもらってました;
私の絵を描く速度が遅すぎるのと、リアル諸事情で作業時間が足りませんでした;
あー・・・今回の挿絵、3つ全部にレヴィさんが居ることに描き終わった時点で気付きました=▽=アハハ
さて、私のこの調子でいくと第6話はいつになることやらw




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